病院以外で看護師が社会貢献できる児童施設
病院以外で看護師が働く場として、障がい児通所施設が挙げられます。障がい児の中には既往症があって免疫が低かったり、嚥下障害があって飲食物を上手く呑み込めなかったりする子どもも少なくありません。こうした子どもたちをあずかるうえで、医療従事者である看護師がいると、現場で働く児童指導員などのスタッフはとても心強いでしょう。とは言え、障がい児通所施設で重篤化するような事例は滅多にないので、看護師の心理的負担はさほど大きくありません。障がい者福祉施設には、児童発達支援センターや児童発達支援事業所と呼ばれる未就学児を対象とした施設のほか、主に学齢児童をあずかる放課後等デイサービスがあります。
児童発達支援センターや児童発達支援事業所と呼ばれる施設では、SSTと呼ばれるソーシャルスキルトレーニングを施したり、遊びを中心に余暇を過ごす場を提供したりして発達支援や生活自立訓練を行っています。一方、放課後等デイサービスは、学齢児童に対して児童発達支援センターのようにSST等を用いる生活訓練に特化している事業所もあれば、児童のペースでのびのびと過ごせるよう遊びに特化している施設もあります。児童を預かる時間帯は放課後だけなので、事務作業の時間を考慮に入れたとしても、夜勤のある病棟勤務より拘束時間が少ないと言えるでしょう。放課後等デイサービスで正規職員として勤務すれば、看護師もサービス管理責任者や児童発達支援管理責任者になる道も開けます。事業所の所長として活躍できる職場は、看護師にとっても魅力的かもしれません。